2014年04月11日
薪ストーブの熱量計算
こんにちは♪
キャンプレポ総括のとちゅうですが、意外に写真を探すのが面倒なので、ちょっとお休みで、
前回のテントの暖房についてもう少し深く掘り下げてみようと思います。

前回は石油ストーブでの暖房計算を行いました。
その際に大まかな必要熱量は算出されましたよね。
ってことは、その他の暖房器具でも発熱量がわかればどのくらい温まるかは想像がつくというものです。
で、今回はあんまり深く考えずに暖かいなぁと思っている薪ストーブについて計算してみましょう♪
前回の計算結果で、テント内を20℃加熱するのに必要な熱量は3310kcal/hでした。
ただ、熱貫流率がもっと大きくなるとそこまでは温まらないというのも、実体験で確認済みなので、
1.5~2倍位の発熱量があると安心だと説明しましたね。
で、そうすると2倍で6620kcal/hとなり、全然熱量が足りませんよね?
で、薪ストーブの登場です。
先日、年越しキャンプに行ったとき、外は0℃くらいでも室内が30℃を超えました。
あの広いランステで。
一体どれくらいの発熱量があるのか気になりますよね?
ってことで、計算してみました。
薪ストーブの暖房能力において、もっとも大事な数値はストーブの表面温度です。
一般的には200~300℃くらいに保つようにするのが理想的なようです。
なので、今回は室温5℃、ストーブの表面温度を250℃として計算しましょう。
※計算の便宜上表面温度は均一とみなして計算します。
次に必要な数値としてストーブの表面積です。
高温の面がより多い方が放熱する量も増えるのは自明の理ですね。
今回は計算がやりやすいように四角いストーブ笑'sFD薪ストーブ 焚き火の箱 『easy』で計算してみましょう。
カタログ寸法はW240×D310×H252です。足の分があるので、高さは実質230くらいかな?
これをもとに表面積を計算すると
0.4018㎡
お次に必要な数値はストーブの放射率はおおよそ0.35
外気への対流熱伝達率7W/㎡・Kとする。
対流熱損失A=(250-5)×0.4018×7=689.087W
放射熱損失B=((250+273.15)4-(5+273.15)4)×0.418×0.35×σ=549.584W
※σ = 5.67051×10-8 (Stefan-Boltzman 定数)
よって放射による熱損失(加熱)=689.08+549.584=1238.664W≒1065.25kcal/hとなります。
あれ?全然加熱能力が足りませんね?
ちょっと調べてみたところ、放射率が怪しいようです。
というのも、ステンレスの磨いた材料の放射率と黒色酸化した表面の放射率は全然違います。
黒色酸化した場合のステンレスの放射率は0.89くらい
これで、再度計算すると
放射熱損失が549.584→1397.5Wとなります。
よってトータルの加熱量も2086.6W≒1794.5kcal/hとなります。
かなり改善しましたね。
ということは、ステンレスのストーブの場合焼けて酸化した方が暖房効率は良くなるってことですかね?
でも、必要な熱量に対してあんまり暖かくないですねぇ。
そういえば、煙突部分の熱を計算に入れてませんね。
実際には煙突部分も暖房に寄与していますので、ここの部分も計算に入れてみましょう。
直径φ100で、室内の長さを1mとすると、煙突の表面積は
0.314㎡
これに先ほどの計算を適用すると、煙突部分の熱量は951.36W≒818kcal/h(磨きステンレスで計算)
よって、トータルの熱量は2612.7kcal/h アルパカちゃんレベル(2500kcal/h)までは到達しましたね
やはり、焚き火の箱 『easy』はかなり小さいストーブなので、暖房能力もそれなりということかもしれませんね。
ちなみに表面温度を300℃まで上げると暖房能力1.2倍になります。
ほかにももうちょっと大きいストーブを使えば加熱能力はもっと増えますよ♪
これらのことから、薪ストーブの場合は入れる薪の量で表面温度を制御して暖房するってことになりますね。
ストーブ自体の大きさは最初の選定の段階で決まりますからね。
さて、我が家の薪ストーブ、どうしようかな?
それではまた!
キャンプレポ総括のとちゅうですが、意外に写真を探すのが面倒なので、ちょっとお休みで、
前回のテントの暖房についてもう少し深く掘り下げてみようと思います。

前回は石油ストーブでの暖房計算を行いました。
その際に大まかな必要熱量は算出されましたよね。
ってことは、その他の暖房器具でも発熱量がわかればどのくらい温まるかは想像がつくというものです。
で、今回はあんまり深く考えずに暖かいなぁと思っている薪ストーブについて計算してみましょう♪
前回の計算結果で、テント内を20℃加熱するのに必要な熱量は3310kcal/hでした。
ただ、熱貫流率がもっと大きくなるとそこまでは温まらないというのも、実体験で確認済みなので、
1.5~2倍位の発熱量があると安心だと説明しましたね。
で、そうすると2倍で6620kcal/hとなり、全然熱量が足りませんよね?
で、薪ストーブの登場です。
先日、年越しキャンプに行ったとき、外は0℃くらいでも室内が30℃を超えました。
あの広いランステで。
一体どれくらいの発熱量があるのか気になりますよね?
ってことで、計算してみました。
薪ストーブの暖房能力において、もっとも大事な数値はストーブの表面温度です。
一般的には200~300℃くらいに保つようにするのが理想的なようです。
なので、今回は室温5℃、ストーブの表面温度を250℃として計算しましょう。
※計算の便宜上表面温度は均一とみなして計算します。
次に必要な数値としてストーブの表面積です。
高温の面がより多い方が放熱する量も増えるのは自明の理ですね。
今回は計算がやりやすいように四角いストーブ笑'sFD薪ストーブ 焚き火の箱 『easy』で計算してみましょう。
カタログ寸法はW240×D310×H252です。足の分があるので、高さは実質230くらいかな?
これをもとに表面積を計算すると
0.4018㎡
お次に必要な数値はストーブの放射率はおおよそ0.35
外気への対流熱伝達率7W/㎡・Kとする。
対流熱損失A=(250-5)×0.4018×7=689.087W
放射熱損失B=((250+273.15)4-(5+273.15)4)×0.418×0.35×σ=549.584W
※σ = 5.67051×10-8 (Stefan-Boltzman 定数)
よって放射による熱損失(加熱)=689.08+549.584=1238.664W≒1065.25kcal/hとなります。
あれ?全然加熱能力が足りませんね?
ちょっと調べてみたところ、放射率が怪しいようです。
というのも、ステンレスの磨いた材料の放射率と黒色酸化した表面の放射率は全然違います。
黒色酸化した場合のステンレスの放射率は0.89くらい
これで、再度計算すると
放射熱損失が549.584→1397.5Wとなります。
よってトータルの加熱量も2086.6W≒1794.5kcal/hとなります。
かなり改善しましたね。
ということは、ステンレスのストーブの場合焼けて酸化した方が暖房効率は良くなるってことですかね?
でも、必要な熱量に対してあんまり暖かくないですねぇ。
そういえば、煙突部分の熱を計算に入れてませんね。
実際には煙突部分も暖房に寄与していますので、ここの部分も計算に入れてみましょう。
直径φ100で、室内の長さを1mとすると、煙突の表面積は
0.314㎡
これに先ほどの計算を適用すると、煙突部分の熱量は951.36W≒818kcal/h(磨きステンレスで計算)
よって、トータルの熱量は2612.7kcal/h アルパカちゃんレベル(2500kcal/h)までは到達しましたね
やはり、焚き火の箱 『easy』はかなり小さいストーブなので、暖房能力もそれなりということかもしれませんね。
ちなみに表面温度を300℃まで上げると暖房能力1.2倍になります。
ほかにももうちょっと大きいストーブを使えば加熱能力はもっと増えますよ♪
これらのことから、薪ストーブの場合は入れる薪の量で表面温度を制御して暖房するってことになりますね。
ストーブ自体の大きさは最初の選定の段階で決まりますからね。
さて、我が家の薪ストーブ、どうしようかな?
それではまた!